アセタルクラスプ
アセタルクラスプ / 歯冠色の樹脂クラスプ ( シェード : A2 A3 A3.5 )
アセタルの審美性について
ACETALは、コポリマー・レジンで、可撤性装置や固定性テンポラリーを製作するのに優れた性質を備えています。その性質を幾つか挙げてみます。
- 強くて柔軟性があります - 咬合に合わせてたわみます。
- 歯の色調と歯肉色に一致させることができます。
- 安定した色調 - 変色せず、加圧成形時にも灰色っぽくなりません。
- 耐疲労性が高く、装着感も快適です。
- 生体適合性 - モノマーを含んでいませんので、アレルギー反応もありません。
- 汚染しにくく、耐細菌性です。
- 気泡を生じず、唾液浸潤もありません。
アセタルの特性
- 強度 - 破折しにくい。
- 柔軟性 - 曲がりますが、元の形状に戻ります。
- 色調 - 歯牙色や歯肉色で作ることができます。
- 安定した色調 - 加圧成形で灰色っぽくなりません。
- 低疲労性 - 長期間の装着に耐えられます。
- 保護性 - 対合歯に優しいです。
- 低刺激性 - アレルギー反応を起こしません。
- 耐汚染性 - 汚染されません。
- 無気泡性 - 細菌を滞留させません。
- 耐水性 - 水分を吸収しない
- 調節可能 - 他の材料と一緒に使用するもできます。
- 多用性 - 多くの歯科用装置に使用できます。
アセタルの強度
歯科用装置の製作に使用される次の他の材料とアセタルとを比較してみます。
アクリル
アクリルよりもアセタルの方が強いです。アセタルは、アクリルと違って、柔軟性があり、破折することなく元の形状に戻ります。
ナイロン
ナイロンもACETALも、どちらも強く、両方とも柔軟性があり、元の形状に戻ります。
クローム
クロームもACETALも、どちらも強いですが、ACETALは柔軟性があり、元の形状に戻ります。しかし、クロームは曲がったままです。
アセタルが優れている点
アクリル
アクリルよりも強く、柔軟性があり、耐破折性や装着感も優れています。
ACETALは、あらゆる歯の色調や歯肉色を備えており、審美的で魅力的なスマイルを再現できますが、射出成形用アクリルは歯肉色しかありません。
モノマーが残存し、幾分、気泡を生じるアクリルと比べて、ACETALは、低刺激性、耐汚染および細菌性、無気泡性です。
ナイロン
ACETALは、あらゆる歯の色調や歯肉色を備えており、審美的で魅力的なスマイルを再現できますが、ナイロンは歯肉色しかありません。
ACETALは、ナイロンと比較して低刺激性、耐汚染および細菌性、無気泡性です。
クローム
クロームより柔軟性があり、装着感も快適で、維持歯や対合歯に優しいです。
ACETALは、あらゆる歯の色調や歯肉色を備えており、審美的で魅力的なスマイルを再現できますが、クロームは、口腔内で見栄えが良くありません。
クロームのフレームワークにACETALのクラスプを使用すると、クラスプは、曲がって、歯の突出部を超えてアンダーカット最深部にまで入り込むので、最大の維持力を発揮できます。
他の材料との使用
ACETALでフレームワークを設計すると、フレームワークの堤上に機械的維持機構を組み込んで、アクリル床を結合させることができるなどの利点があります(クロームのフレームワークに似ています)。この方法だと、アクリルの利点に加えてACETALの利点も全て備えることできます。ACETALのフレームワークにアクリル床を結合させると、その義歯の裏装や修理も簡単にできます。